現在開催中のミラノ・コルティナ冬季五輪について、「思ったより盛り上がっていないのでは?」
そんな声が、日本のスポーツファンの間で聞かれるようになっています。
競技はすでに始まり、日本勢の活躍や名勝負も生まれている一方で、東京五輪や北京五輪と比べると、世の中全体の熱量が控えめに感じられるのも事実です。
なぜ、今回の冬季五輪は“静か”に映るのでしょうか。
その背景には、開催地の構造や大会の設計思想、そして日本における視聴環境など、いくつかの誤解されやすい要因が重なっています。
しかし同時に、競技が進むにつれて、ミラノ・コルティナ五輪ならではの魅力や見どころも、少しずつ浮かび上がってきました。
本記事では、「盛り上がらない」と感じられる理由を3つに整理しながら、開催中だからこそ見えてきたミラノ・コルティナ五輪の本当の見どころを、わかりやすく解説していきます。
なぜ静か?ミラノ五輪の盛り上がりが「薄く」感じる物理的な理由
なぜ静か?ミラノ五輪の盛り上がりが「薄く」感じる物理的な理由を解説していきます。
開催が進む中でも、ミラノ・コルティナ冬季五輪がどこか落ち着いた雰囲気に見えるのには、明確な理由があります。
それは単なる印象論ではなく、大会の物理的・地理的構造に起因するものです。
会場が広すぎることで生まれる「一体感の欠如」
今大会最大の特徴は、ミラノ、コルティナ・ダンペッツォ、リヴィーニョなど、超広域に分散した開催形式です。
会場間の距離は最大で約400kmに及び、観客や選手が一か所に集まりにくい構造となっています。
そのため、街全体が五輪一色に染まるような“お祭り感”が生まれにくく、視聴者にも熱気が伝わりにくい状況が続いています。
複数会場で行われた開会式も、象徴的な一体感を弱める要因となりました。
移動負担が観客とメディアの熱量を下げる
ミラノ市内から山岳競技会場への移動は、鉄道やバスを乗り継いで数時間を要します。
この移動の大変さから、複数競技をはしご観戦することが難しく、会場ごとの盛り上がりが分断されがちです。
メディアの現地取材も限定的になり、結果として大会全体の露出が控えめに見える要因となっています。
雪不足が生む「冬季五輪らしさ」の希薄化
今大会の会場では、競技コースの多くが人工雪に依存しており、コース外には雪のない斜面が見える場面もあります。
この光景は、「雪山で行われる冬の祭典」というイメージを弱め、視覚的にも冬季五輪らしさを感じにくくしています。
「お祭り」よりも「持続可能性」?現代オリンピックが抱えるジレンマ
「お祭り」よりも「持続可能性」?現代オリンピックが抱えるジレンマについて紹介します。
開催中のミラノ・コルティナ冬季五輪は、従来の「派手で華やかな五輪」から大きく舵を切り、持続可能性(サステナビリティ)を最優先に掲げた大会です。
IOCの方針のもと、既存施設や仮設会場を最大限活用し、新規開発を抑制しています。
その結果、大会の雰囲気は落ち着いたものとなりました。
一方で、人工雪への依存、環境負荷、地域社会との摩擦など、「サステナブル五輪」の難しさも開催中の今、はっきりと見えています。
ミラノ五輪は、冬季オリンピックが今後も続いていけるのかを占う、重要な転換点となっています。
日本での注目度は?時差やメディアの報道スタイルによる影響
日本での注目度を時差やメディアの報道スタイルによる影響について紹介していきます。
一部では「注目度が低いのでは」という声も見られます。
その大きな理由が時差にあります。
イタリアと日本の時差は8時間あり、多くの決勝が日本時間の深夜から早朝に行われています。
さらに、テレビ一極集中の時代が終わり、SNSや配信を中心とした分散型の情報消費が進んだことで、「全員が同じ五輪を観る」状況ではなくなっています。
ただし、日本選手の活躍が報じられるたびに、関心が一気に高まる場面も増えており、盛り上がりの“波”は確実に生まれています。
それでも観れば熱い!開幕してから一気に火がつく「期待の競技」
それでも観れば熱い!開幕してから一気に火がつく「期待の競技」について紹介していきます。
2026年2月6日に開幕したミラノ・コルティナ冬季五輪は、序盤こそ日本での注目度がゆっくりと上がっていく雰囲気でした。
しかし競技が本格的に進むにつれて、結果とドラマが次々と生まれ、空気が一変しています!
日本勢が世界の舞台で結果を出し、関心を加速
スノーボード女子ビッグエアでは日本の村瀬心椛(むらせ・ここも)選手が金メダルを獲得しています。
世界タイトルを持つ彼女が本番でも強さを見せ、後半ジャンプで逆転する劇的な勝利を収めました。
日本スノーボード界の躍進を象徴する金メダルでした。
また、スピードスケートでは高木美帆選手が1000メートルで銅メダルを獲得しています。
優勝・準優勝はオランダ勢でしたが、高木美帆選手の安定感ある滑りが光りました。
これらのメダル獲得が、日本国内でも速報やSNSで次々と伝わることで、「テレビでは見逃したけれど結果だけは知った」という層の関心も刺激しています。
熱戦続々!日本以外でも見どころ満載
日本勢以外でも、スキージャンプ男子ノーマルヒルはドイツのフィリップ・ライムント選手が金メダルを獲得しています。
日本の二階堂凌選手が銅メダルに入り、世代交代と実力伯仲を感じさせる戦いとなりました。
フィギュアスケートでも、アメリカのイリア・マリニン選手がチームイベントで力強い演技を披露したとの報道があり、競技ごとに“観たい瞬間”が次々と生まれています。
大会全体のメダル獲得数では、日本は多くの国と肩を並べる存在感を示しています。
なぜ後半に一気に熱くなるのか?
冬季五輪は多種目で競技日程が分散し、日本時間の深夜や早朝に行われる種目が多いことから、序盤はリアルタイム視聴につながりにくい面があります。
しかし、結果が次々とメディアで伝えられることで「どんな戦いだったのか」を知った視聴者が、後半競技を“見逃せない瞬間”として追いかけ始める流れが生まれるのです。
日本人選手のメダルや好レースの情報は、SNSのトレンドや朝のニュース番組でも取り上げられ、「夜中の競技が気になって映像をチェックした」というファンも増えています。
結果が先に伝わることで、五輪全体への関心が加速度的に高まります。
まとめ
ミラノ・コルティナ五輪が「盛り上がらない」と感じられる背景には、分散開催や時差、そして現代五輪の在り方の変化があります。
しかし、競技レベルや日本選手の活躍を見る限り、大会そのものの質は決して低くありません。
むしろ、派手さよりも競技の本質が際立つ大会とも言えるでしょう。
後半戦に向けて、日本勢の活躍次第では一気に熱量が高まる可能性もあります。
今大会は、「騒がしさ」ではなく「中身」で評価される五輪なのかもしれません。



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