役に立つかもしれないはじめの一歩

ホタテガイの貝殻

ホタテ、美味しいですよね。
食べるとおいしい貝柱を支える、固い貝殻には可能性が詰まっています。今回、そんな貝殻の特徴をお伝えします。

ホタテガイ(Japanese Scallop)

廃棄物

貝殻は食べられないので、捨てられる事が多いです。農水省の水揚げ量から計算すると、年間約20万トンが貝殻として排出されています。もちろん、全てが捨てられるわけではありません。

北海道で山積みになっているホタテ貝殻

チョークや土壌改良材、路面舗装材、洗剤など様々な利用例があります。
しかし、まだまだ活用法はあると私は考えます。なぜなら、ホタテ貝殻に”しか”できない利用法というのが少ないからです。

チョーク
路面舗装材

左右

ホタテガイには左右があります。見分け方は簡単です。
茶色が左殻(さかく)で、白色が右殻(うかく)です。

茶色い殻(左殻)曲率が小さい
白い殻(右殻)曲率が大きい

どっちがどっちか覚えにくいので、忘れても大丈夫です。
左殻はいろんな付着生物がいることが多いです。なぜなら、海底では左殻を上にして過ごしているからです。右殻は砂に接しているので、あまり汚れません。耳吊りの養殖の場合はちょっと状況が違うかもしれません。

化石

北海道黒松内町のある川では、ホタテガイの先祖であるダイシャカニシキなどの化石が採取できます。

ホタテガイの先祖

このホタテの化石は、100万年もの間土に眠っていたとされています。これほど長い時間が経過していれば、有機物は抜けていると考えられます。ホタテ貝殻に含まれる有機物は約5%で、大部分が炭酸カルシウム(CaCO3)で構成されています。

有機物は貝の骨格を決める役割を担っており、レンガとモルタルのようなイメージです。

有機物が無くなっていると、形が保てなくなっていそうですが、保存状態が良い貝殻がたくさん見つかります。なんか不思議に思えます。

もっと詳しい情報や、化石採取については、黒松内町ブナセンターのページへどうぞ。
http://bunacent.host.jp/kaidata.html